• M.Kawakmai

英国に来て一年が経ちました。


 昨年の6月28日に夫婦で渡英して、紆余曲折あり一年が経ちました。

2016年元旦に婚姻届を出し、1月中に英国ワーキングホリデービザを奇跡的に2人とも取得することができました(数年前から完全に抽選のため、夫婦2人ともの当選は奇跡らしい)。

そこから書類の準備、申請、ささやかながら親族だけでの結婚式を6月12日に行い、2週間後には出発。

 2人ともギリギリまで働いていたこともあり、日本で準備したのはAirbnb(民泊サイト)で2週間の住処を予約しただけ。成田空港のチェックインカウンターでは、2人とも預け荷物の重量超過で「10万円くらい」と言われ、焦って荷物を減らしクロネコヤマトで実家に送ることに。なんとか2000円の送料で済みました。

ようやく英国に到着したら、夜のヒースロー空港は12〜13℃しかなく、夏服のまま2人でガタガタ震えることに。トランクには当面の夏服とちょっとした長袖だけしかなく今後が思いやられましたが、広いヒースロー空港をさまよい、ようやくシャトルバスを見つけて予約していた近くのホテルに辿り着いた時には安堵とこれから始まる英国生活に年甲斐もなく胸を膨らませました。

 翌日はAirbnbで予約したお宅に移動。住宅街だけどガラの悪い感じで、後々わかったのがWillesden Junctionは覆面強盗がよく出る治安の悪い地域でした。ただAirBのホスト(フランス人とスペイン人?のカップル)は優しく、それだけが救いでした。ここから家探しと語学学校探しで、毎日夜遅くまで(22時くらいまで明るい)歩き回り回ることに。

ようやく2週間ほどでActon Townというところにフラット(一軒家にワンルームが何個かある)を見つけ、契約を済まし入居までまた2週間ほどあったので近くにAirBで部屋を見つけて移動。今度はなかなか狭い部屋。英国人とブラジル人のカップルでこの2人もいい人でした。家主はホリデーで1週間ほど旅行に出かけていたので、半月ぶりにキッチンを使い暖かい夕飯にありつけ感動。これまでパンとハムとチーズにミニトマトなどの生活が2週間以上続いていました。

7月20日にようやく現在のフラットに入居。銀行口座開設では、カードがなかなか送られて来ず、窓口に行くと別の住所に送られていたことが判明しました。悪びれる様子もなく、窓口の男性スタッフはまた送り直しといたから!と言うだけ。

銀行口座が開設できたら、次はインターネットの接続できない問題。BT(日本のNTT)と3ヶ月くらい揉め、何度も「繋がっている、繋がっていない」のやり取りをして、結局エンジニアがきて見たら配線が別の家に繋がっているとのこと。この3ヶ月、何度もカスタマーセンターに自宅電話番号にかけるとタクシー会社につながることを伝えたにもかかわらず。これまで支払った使用料を請求すると「£5」の返金を提示され、「月/£24で3ヶ月なのだから£72だ」と言い返し、またやり取りの末、「£65で手を打たないと、この電話を切ると言われる始末」(一度電話が切れると向こうのタイミングでかけてくるまで数日つながらない)。これまで電話対応、それ以外にも助けてもらっていた日本人の方にも説得され、仕方なくのむことにしました。この方には何度もBTの件で助けてもらい、英国のBTや銀行の酷さに辟易していたところロンドンの美術館や名所を案内してもらい、英国の素晴らしい面を教えてもらいました(BTに関しては英国人でもクレームが通らずネットでいろんな書き込みがある)。腐りそうになっていた2人にとっては精神的な支えでした。

ようやく生活が落ち着いてきた時、9月末に名取洋之助賞の受賞があり12月の授賞式に緊急帰国(2年間は帰らないと決めていたが、半年で帰国)。写真展、記念作品集の作成、雑誌への掲載などで忙しい日々を今年の2月くらいまで過ごしました。

同じ語学学校に通っていたにもかかわらず、妻の語学力が飛躍的に伸び、今ではすっかり何を話しているかわからなくなりました。

英国に来る前は、日本社会の閉塞性、働き方に不満を持っていました。それがあり渡英したようなものです。実際に暮らしてみると日本も英国も変わらないのだと実感します。ただ、ロンドン(ロンドン以外は外国人が少ないので)は民族、文化の層が厚いので、他者への配慮やテロ事件が起きた時の世論の反応が偏狭な差別につながらないのでしょう。変な奴も多いけど、良い人も多いという気がします。子どもが泣いていたら、みんな気にかけるし、他人でもコミュニケーションがあります。しかし、住んでる地域での格差は驚くものがあります。

渡英前にBrexiteがあり、今年に入りテロ事件が相次ぎ、日本では共謀罪が成立し、自分たちの変化と同じように社会や世界が急速に変化しています。

見知らぬ土地、文化、習慣の国で暮らしていくのに、妻が一緒にいてくれることで乗り越えていくことができました。2人で家探し、語学学校探し、社会保険、1から何もかもが初めての経験でしたが生活を整えるまでになりました。数年前まで、ワーホリビザで夫婦で海外に住むなんて、ぶっ飛んでるカップルがやることだと思ってましたが。

1年を終え、次の2年目を迎えますが、ここからもう少し自分のプロジェクト(フォトグラファーとして)を進めていきたいと思います。

#英国 #生活

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