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日々の新聞社さまの編集後記に取り上げて頂きました。


 福島県いわき市で地域に密着した新聞を発行している「日々の新聞社」さんの編集後記に取り上げて頂きました。

以下、転載

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うれしい便り

暮れに、ロンドンで暮らす川上真さんから写真集が届いた。名取洋之助写真賞を受賞したご褒美の写真集で、受賞作品「枝川・十畳長屋の五郎さん」が載っている。  東京・江東区の枝川で生まれ育ち、いまも暮らす小谷五郎さん。枝川は太平洋戦争の少し前に、朝鮮半島から来た人たちを収容する簡易住宅が造られた地域で、戦後の混乱期に人口の半数は日本人になった。  簡易住宅は一戸が10畳ほどの長屋で、五郎さんの父親も戦後、移り住んだという。いまは高層マンションに囲まれるように、10畳長屋が2棟だけ残り、五郎さんのそこでの暮らしを、川上さんの写 真は丁寧に、丹念に追っている。        ずいぶん通い詰めたのだろう。写真の五郎さんはカメラの存在を意識していない。川上さんは寄り添う空気のようにそこにいて、五郎さんの日常を等身大で切りとった。5畳2間の住まい、生活用品を置いた部屋のテーブル、長屋の廊下、通い慣れた銭湯、夕食を買うコンビニ。  枝川の隣は豊洲。2020年の東京オリンピックを前に開発ラッシュで地価が高騰し、五郎さんの静かな暮らしもその渦に巻き込まれ、長屋の共有部分を巡る訴訟で裁判所通いが生活に加わった。それでも、趣味のブルーグラスの演奏など、日々を楽しんでいる。カレンダーに書いた「忍」の文字を見つめながら。  震災後、何にカメラを向ければいいのか悩み、試行錯誤してきた川上さんだが、しっかりテーマを見つけ、手応えを感じさせる作品に仕上げた。五郎さんと10畳長屋、枝川の今後が気になる。  川上さんの受賞作品展が27日から2月2日まで、東京都港区の富士フイルムフォトサロン東京、2月17日から23日までは、大阪市の富士フイルムフォトサロン大阪で開かれる。

(章)

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 震災後、福島の原発事故を取り上げて写真を撮りたいと思い、日々の新聞社さんにお話を伺いに行きました。編集長と記者のお二人にお時間を頂いて、いわき市の現状を教えていただき、仮設に住む住人といわき市民の間の軋轢などをお聞きしました。

 またいわき市で原発問題に取り組んでいる方を紹介していただき、取材のアドバイスももらいました。

 福島での取材は途中で断念しました。改めて、社会の問題を取り上げる難しさを学ばせてもらいました。取材が中座し途方に暮れていた頃、厳しくも優しく、取材の難しさや心構え、私の甘えを見抜き助言を頂きました。

 焦らず、じっくりと逃げずに向かい合う。今でも心に刻んでいます。

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